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関西人事交流会を振り返る

2023年度より日本能率協会主催「関西人事交流会」で当社代表取締役奥田がファシリテーターを務めております。本会では、ゲスト講師から事例を聴くだけにとどまらず、各社の取り組みや課題について、グループ・ディスカッションを行います。リアルの場でのディスカッションを通じて、ゲスト講師ふくめ、参加者同士の情報交換、学び合いの場を目指しています。

本記事では、2023年度中に実施された5回について振り返っていきます。(所属、役職等は開催時点のものです)

第1回「これからの人材育成を考える」

ゲスト講師に、株式会社メルカリのPeople & Culture, Talent Success Partnerである橋本佳苗氏を迎えました。

まずメルカリのオンボーディングプログラムについて詳しく紹介されました。企業文化やバリューの浸透を目的とした「Culture Doc」を活用し、新入社員が入社3ヶ月以内に自社のカルチャーを理解し、自らの言葉で伝えられるようにすることを目標としています。具体的な取り組みとして、入社後の2日間でグループミッションやバリューを理解させる研修や、メンターやマネージャーとの1on1ミーティングが行われます​​。

また、人材開発においては「70(経験):20(フィードバック):10(学習)」の比率で成長を最大化する方針が掲げられています。公式な研修の他に、「Lunch & Learn」といったカジュアルな学びの場も設けられ、社員が自主的に成長できる環境が整えられています。個人と組織のパフォーマンスおよびバリュー発揮がもっとも高まるワークスタイルを自ら選択して決めることができる「YOUR CHOICE」を導入しています​。

マネージャー育成について、New Manager OrientationやStretch Goal Managementなどの研修プログラムを通じて、マネージャーがチームメンバーのパフォーマンスを最大化できるように支援しています。また、マネージャー同士が集まる「Manager Peer group」では、部署を越えた交流を通じてお互いの気づきや悩みを共有し合っています。

 

第2回 「これからの人事戦略を考える」

ゲスト講師には、九州旅客鉄道株式会社(JR九州)の人事部長である中嶋弘明氏を迎えました。中嶋氏は、同社の人的資本経営の取り組みやそれに伴う人事戦略ビジョン、人事制度、社員育成について講演いただきました。まずJR九州が策定した「中期経営計画(2022~2024)」と、その中で掲げられた「全社視点で人材戦略を企画推進」する重要性について説明しました。

1年間の戦略策定にあたり、「人材戦略会議」「担当役員との合宿」「社員アンケート・意見交換」を通じて議論を重ねました。「人材戦略会議」は、社長、3人の本部長、経営企画部長、人事担当執行役員などが出席し、議論を重ねました。多くの課題がある中、その場での迅速に決断を下すことにより、スピーディーに進行できました。
また、アンケートだけでなく実際にあって社員の意見を聞くため、エリア毎に「意見交換会」を全9回実施いたしました。1年間をかけて戦略と制度を決定し、次の1年でシステム改修と制度周知を行い、2024年度にスタートできるよう準備を進めました ​​。

新しい人材戦略は「社員が働きがいを持ち、いきいきと活動できる会社づくり」と「人間力と実務力を持った社員の育成」を基本方針とし、以下の4つの柱で構成されています。

  1. 挑戦・成長の機会の提供と支援: 教育・研修予算を拡充し、様々な研修や新規事業提案制度を整備。
  2. 多様な価値観や能力を持つ社員の活躍: 多様な社員の採用と活躍を推進し、高度専門人材制度を導入。
  3. 努力と成果に応じた評価と報酬: 仕事給昇給額やボーナスにメリハリをつけ、フィードバック面談を見直し。
  4. 柔軟な働き方と健康経営: 子育て支援や多様な働き方の制度を導入し、健康経営を推進。

 

第3回「自律的キャリア形成支援を考える」

ゲスト講師には、株式会社サザビーリーグの志水聡子氏を迎え、自律的キャリア形成支援の取り組みや全社横断でのコミュニケーションのリスキリングについて講演が行われました。

サザビーリーグは、Afternoon TeaやRon Hermanなど、40を超えるライフスタイルブランドを運営しています。同社のスピリットである「It’s a beautiful day.」は、お客様だけでなく、従業員にも充実した一日を提供することを目指しています。

サザビーリーグは、「ラダー型キャリア形成」(昇進を目指す)から「ボルダリング型キャリア形成」に転換しました。キャリアの進路を上だけでなく横や奥にも広げ、自分で手繰り寄せるキャリアを支援します。2018年から「S-Career Academy」を立ち上げ、全従業員にIDを付与し、「自分を知る」「会社・仕事を知る」「統合する」「成長する」の4ステップを提供しています。

階層別研修では、同じレイヤーの社員が集まり、自分のありたい姿やチャレンジを考えます。国家資格を持ったキャリアコンサルタントがキャリア相談を行い、通信教育や資格取得の支援、社内公募、ビジネスプラン相談なども提供しています。「人材開発ダイアログ」では、個別カルテやアセスメント結果を活用し、個人と組織の成長を支援します。

キャリア自律を促進するため、指示命令型から支援型へのコミュニケーションのリスキリングを実施しました。ブランドビジネスの特性や人手不足からクイックな指示が多く、自律を促すコミュニケーションが不足していたためです。

外部のコーチング研修を導入し、一過性にしないために事業会社を超えて学びました。店頭でも2分間でできる支援型コミュニケーションのオンライン研修を開発し、「認定コーチ」「認定ファシリテーター」の社内資格を設け、オープンバッジを付与しています。今後は全スタッフが認定コーチになれるようにする計画です。

 

第4回「新入社員の育成・定着を考える」

ゲスト講師には、株式会社アッテミーの代表取締役である吉田優子氏を招き、新入社員の育成と定着についての講演が行われました。

現在の高校生、大学生の就職活動の変化について、高校生の就職活動は学校斡旋が主流で、自己開拓や縁故もありますが、コロナ以降は就職希望者が減少しています。高校卒業後の進路は大学59%、専門学校21%、就職15%となっています。

コロナ禍での就職希望者減少は、奨学金給付の拡充や大学全入時代が影響しています。2024年の高卒新卒採用市場では、求人倍率が3.79倍と高水準で、企業は人手不足や多様な人材を求めるため、高卒採用に力を入れています。また、職場の高齢化や中長期的な人材確保のためにも、高卒採用が重要視されています。

コロナ禍は高校生に大きな影響を与え、コミュニケーションスキルの不足や義務感の低下を招きました。少子化や大学全入の影響もあり、入社した人材の育成が重視されています。新入社員の不安を軽減するためには、職場でのコミュニケーションの重要性が増しています。

企業は高卒新入社員向けの研修や受け入れ体制の強化が求められます。また、昨今の新入社員には指示待ちタイプや自ら成長機会を求める「早活人材」がおり、企業は彼らの育成に注力しています。

さらに、総合選抜型入試の増加や通信制高校の普及など、教育システムの変化も影響を与えています。企業はフラットな状態の高校生に自社のビジョンを伝える努力が必要です。

 

第5回「女性活躍推進策を考える」

ゲスト講師に、ダイキン工業株式会社人事本部ダイバーシティ推進グループ長 今西亜裕美氏を迎え、同社の女性活躍推進策についての講演が行われました。今西氏は、ダイキン工業の「人を基軸におく経営」理念に基づくダイバーシティ推進の取り組みを紹介しました。

ダイキン工業は2024年に創業100周年を迎え、世界170ヵ国以上に事業を展開してい創業以来、「企業の競争力の源泉は人」と考え、「人を基軸におく経営」を貫いており、ダイバーシティの推進にも力を入れています。

2023年11月時点で、全社員の女性比率は18.5%、基幹職の女性比率は8.2%です。同社の女性活躍推進は、2010年までの法令に基づく取り組みから、2011年以降は経営トップ直轄のプロジェクトにより加速しました。取り組みの方針は以下の3つです:
1. 男性同様に修羅場を与え、基幹職・女性双方の意識改革を行う。
2. 育成した人材を男女公平に登用する。
3. 出産・育児によるキャリアブランクを最小にし、仕事と家庭の両立を支援する。

具体的な施策として、女性基幹職の育成、男性リーダーの意識改革、出産・育児支援、女性の積極採用、女性活躍の気運醸成が挙げられます。専任組織を新設し、部門ごとの取り組みを強化しています。

「就業継続支援」に重きを置き、働き続けることで能力が向上すると考えています。保育所入所支援や育休サポートセミナーを実施し、育休からの早期復帰を支援するための柔軟な勤務形態や経済的補助も提供しています。さらに、小学校卒業までの在宅勤務制度や「仕事と育児の両立セミナー」を実施し、男性の育児休暇取得率向上を図っています。

 

参加者同士での交流と学び

各回とも、ゲスト講師の発表について、同じテーブル参加者同士でグループ・ディスカッションを行いました。ゲスト講師も各テーブルのディスカッションに加わっていただき、活発なディスカッションが行われました。
参加者からは「具体的な進め方、ポイントが理解できました」、「他社事例から有益な情報を得ることができました」、「進め方を悩んでいましたので大変参考になりました」、などの回答をいただきました。
多くの人事の方にリアルの場で交流いただくことで、多くの学びを得られる機会になっていると思います。

2024年度も引き続き開催予定ですので、よろしくお願いいたします。

なお、各回の詳細なレポートは下記の「JMA関西便り」からダウンロードできます。

「パンフレット」 ダウンロード

 

【一般社団法人日本能率協会主催】関西人事交流会 第7回 心理的安全性を考える

 

日時:2024年8月1日 (木)13:30 – 16:30

(詳細・お申込み)
お申込みURL

人事や組織の課題解決の一助となるよう、ゲスト講師をお招きし、参加者間の情報交換の場を創出する「関西 人事交流会」。第7回は、「静かなリーダーが心理的安全性をつくる」の著者であるTIS株式会社 品質革新本部エキスパートの川野いずみ様をゲスト講師にお迎えします。

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