柳井正とは
株式会社ファーストリテイリングの会長兼社長の柳井正氏
1984年にユニクロ1号店を出店し、その後の目覚ましい成長を遂げ、今ではユニクロを含むファーストリテイリングの売上規模は1兆円を超えるまでに成長しています。
柳井正氏の言葉、著書をもとに、成長する組織について学んでいきます。
どうプロセスを組み立てていくか?
最高にうまくいったら、全部大成功したらどうなるかというのをまず考える。人が力が出るのは、大成功したときですよ。大成功して全部うまくいって、すべての人がハッピーになった姿をまずイメージしないといけないと思う。
でも全く反対で、現実は厳しい。現実的には超厳しいので、超厳しくやって、しかも希望を失わないように。矛盾するんですが、経営でよく『鬼と仏になれ』っていうでしょ。そういうことをやっていく。理想と現実を行ったり来たりする。計画の中で厳しいんだけど良いところがありますよね。そこで一点突破していく。
https://campus.nikkei.co.jp/article/133601313_3.html
伸び盛りのベンチャー企業の衰退パターン
高い志をもって創業したとあるベンチャー企業の話
少人数で同じ志、夢に向かって全力疾走した結果、会社は順調に利益を上げるようになり、そして従業員も徐々に増えていき、組織はさらに成長を遂げます。
人数の少ない間は阿吽の呼吸で、ルール、役割分担、命令系統がなくとも全員が社長と同じ想いで動いていましたが、人が増えていくと想いも異なりますし、仕事のやり方などもバラつき、組織の中に不具合が目立ち始めます。
そこで、ルール、役割分担、命令系統を見直し、マネジメントを強化していきました。組織が大きくなるとこのような動きは当然必要になり、強化することでそれまでの不具合がなくなることで組織は改善します。
しかしながら、過ぎたるは猶及ばざるが如しであり、マネジメントを強化しすぎてしまったのです。
トップが当初の志、目的に向かってメンバーをリードすることを弱め、マネジメントを過度に強化してしまったこの企業は、上司に言われた目の前の目標だけを追いかける組織になってしまい、当初の勢いを失ってしまったのでした。
大きな理想を掲げる、そしてそれを目指すことでしか、その地点に辿り着けません。そのうえで厳しい現実を確実に管理することをしていかなければいけないのです。
吉田松陰の有名な言葉でも夢、理想の重要性が説かれています。
夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし。
OKRでは目的と目標を常に意識する
OKRを構成する2つの要素「Objectives:目的」と「KR:重要な結果指標」をからなり、常にこの2つを意識することが大切です。そしてOKRはムーンショットやストレッチゴールと言われる簡単には達成できないが、達成できないことはないレベルの設定が求められます。
高い水準を目指すことで、それまでの延長線上では発想できなかったアイデアが生まれてきます。高い水準を意識しながら、現実の進捗を管理することで、理想と現実を行き来することが大切です。