目標管理と聞くと、人事評価やノルマが一番最初に思い浮かぶ人も多いのではなかろうか。
そういった意味でしか目標をとらえられなければ、目標に縛られることなく、イキイキと全員が仕事に取り組む組織に憧れる人がいても不思議ではない。
しかしながら、多くの企業が目標を設定し管理しているように、組織にとって目標は重要です。そこで目標がない組織がどうなるか?から、改めて目標の重要性を再確認したい。
方向性を見失う
目的、理念があることが、組織が存在するためには不可欠です。なぜなら、共通の目的を持たない人たちが集まってもそれはただの集団であり、組織とは言えないからです。
そのため、理念経営など理念、ビジョンの共有により、従業員が仕事を進めようとすることがあります。しかしながら、そこに目標設定がなければ、ビジョンや目的とは違った方向に組織が向かうことです。
目標とは目的に向かうステップ、マイルストーンであり、従業員の立場で考えれば、目的を自分の理解できる範囲に翻訳し、戦略を明確にするものとも言えます。
「大聖堂を建てる」という目的を共有できているレンガ積みは、モチベーションが高まるといった例え話もあります、しかしながら、どんなレンガを積むのか、いつまでに積むのかといった基準や目標がなく個人の好みで作ってしまえば、正しく大聖堂を完成しません。
また、目の前の仕事と大きな目的に向かう仕事を管理できていなければ、あなたの重要な仕事は達成されることはありません。
組織が協力できなくなる
多くのビジネスは1人で完結できません。自分だけでなく、他人、他のチームと協力をしなければならないのですが、その協力を引き出すために必要なものが透明性です。透明性の欠如は、組織を分断してしまいます。特に、ポジションが高い人ほど、それが与えるダメージは大きくなります。
相互の目標が調整されずあいまいなまま想定された場合を考えてみると、分かりやすいです。人や時間が足りない、重複して作業したり、反対に業務に空白ができることになります。さらに悪化すると、職務を組織全体とは関係なく自分の考えで好きなことを実行する利己的な考えが蔓延し、組織としてさらに協力できなくなっていきます。
フィードバックが起きない
目標を重要とする1つの条件は、測定可能であり、簡単に追跡できることです。マネージャーにとって組織の進捗状況は非常に重要です。組織の進捗を管理できない場合、問題が発生したことに気づくことも、気づいたとしても問題の大きさも把握できず、問題を解決することにつながりません。目標と実績の差を把握し、フィードバックすることできないのです。
また、業績の追跡がない場合には、部下に対する上司のフィードバックは感覚的であいまいなものにしかなりません。そうすると以下のような問題が起こります。
- 十分な成果を出しているにも関わらずが過小評価されると、モチベーションがダウンし生産性が低下します。
- 成果について過大評価されると、それ以上の仕事しようとする意欲が起こりません。
組織の成長には適切な目標設定と管理が欠かせない
目標のない組織に起こる問題を見てきましたが、目標管理がなければ組織は成長しないということです。
OKRは目標を適切に設定し、管理することに有効で、組織全員の力を目的に向けて集中させることが可能になります。