新規事業を始める
業務プロセスを変更する
組織変革を実行する
など、会社の中で既存路線を変更し、新たなチャレンジをする際に、抵抗勢力が現れることがあります。
その中でも取り扱いが難しいのが、明らかな抵抗を示すのではなく、自覚なく抵抗を示す「隠れ抵抗勢力」の存在です。
組織内に知らず知らずのうちに蔓延る「隠れ抵抗勢力」を浮き彫りにする3つの症状を解説します。
欠席が増える
会社として承認された新規事業を進めるにあたって、プロジェクトチームを組んだり、進捗会議を実施することがあります。
これらのプロジェクトや会議に、もっともらしい理由を付けて参加しない、もしくは有力な部下を参加させない、協力を惜しむことが増えてくると要注意です。
参加の意思はあるが、緊急事態やその他の事項などやむを得ない事情で欠席していると本人ですら考えていることがあります。
しかしながら、このように欠席することは積極的に新規事業に取り組まない、優先順位を下げている証左です。
リーダーは参加は絶対条件であることを伝えることが必要ですが、それ以上に同事業の意義、重要性を説く必要があります。
ブレーキを踏みすぎる
新規事業や組織変革などには、既存の延長線上では想像できない不確実性がつきものです。
また既存路線は組織に”慣れ”があるため、未経験のことに対して非効率に感じることがあります。
そのため、良かれと思って、重箱の隅をつつくようなリスクを探したり、不慣れから来る非効率を課題に吹聴する勢力がいることを理解しなければなりません。
このような指摘は時には有効で、アクセルを踏みすぎることによる危険を抑制する働きがありますが、ブレーキを踏みすぎると一切進まなくなります。
ブレーキを踏みすぎないためには、ブレーキの踏む基準を決めておくことが必要です。
まず、速度超過の基準を決めておくこと、つまり不確実性のある中であっても、目標をえいや!で決めておき、その目標を基準を決めておけば、必要以上にブレーキを踏まなくなります。
二つ目は、ブレーキを踏むタイミングを決めておくことです。つまり、1か月ごとなどどのタイミングで踏むかを決めておけば、踏む回数を増やしすぎることはなくなります。
過去を美徳化する
前の社長の時の方が○○していなかった
以前勤めていた会社では○○していた
などと、過去の経験を美徳化し、新たな経験を積むことを拒絶することがあります。
過去から学ぶことは大切ですが、大切なことは未来に向かうことです。しかも、こういった人に限って、過去にも同じようなことを言っているものです。
過去からの決別をリーダーが宣言すること、そして小さな成功を明確に示すことで、未来の方が明るいことを指し示していくことが有効な対策です。