パレートの法則とは?
パレートの法則とは、2:8の法則とも言われ、構成要素の一部(2割)が大部分の数値(8割)を占める法則のこと。
全てを平等扱うのではなく、上位の要素に注力することで、数値が向上すると言えます。
さらに詳しく
2:8に常になるわけではないのですが、経験則上、上位2~3割の要素が7~8割の成果につながっていることが多いです。
(例)
- 売上の8割は、上位2割の製品の売上である
- 上位2割のページにホームページ全体の8割のアクセスが集まる
- 営業マン上位2割で売上の8割を占める
- 富の8割は、人口の2割の富裕層によるもの
などなどです。
組織マネジメントに活かすは
組織マネジメントにおいては、パレートの法則を生かさなければならないです。
目標管理の基本は集中
重要な目標に集中しなければ、成果が出せません。
目標管理の過程で失敗してしまうのが、重要なことだけでなく枝葉末節なことにまで手を広げてしまうことです。KPI(Key Performance Indicator=重要業績評価指標)マネジメント、コクピット経営などで失敗してしまうことが、追う指標を多くしすぎて結果につなげることができないという事態に陥ることです。
本当に成果を生み出す重要な目標を指標として追いかけることが必要です。
例えば、カルビーでは当初膨大なデータが週次で更新されていたが、膨大すぎて全てを活用することはできず、また社員の負担もかなり大きなものでした。これを実際に活用できるように絞りこみ、A4、1枚にしました。そして、新たに必要と思われる数字を入れる際は、他の項目を削るなどの改善をしています。
下位人材に時間、意識を投下しすぎない
経営者やマネージャーに人材の悩みはつきものですが、その多くはいわゆる「できない部下」についてです。
指導や会話、そして意識の大半が「できない部下」に費やされています。そして、上位2割の「できる部下」に対して費やす時間、意識が削られてします。
「できる部下」は少ない会話、指示で、多くの仕事を任されることに不満を覚えて、離職してしまい、結果、できない部下だけが残り、業績が苦戦してしまう状況に陥ってしまうこともあります。
こうならないために大切なのが、定期的に時間を決めて1on1ミーティングを行うことです。例えば、どの部下とも毎週1回30分の1on1ミーティングを行うと決めると、「できる部下」「できない部下」ともに平等に時間が配分されることになります。
上位2割の人材にだけ集中して指導、育成することは現実は難しいです。また、上位のできる人材には早く任せる仕事を増やしていくことが、さらに伸ばすためには必要です。できな部下には適切な時間を決めた上で、できていない部分を指導しなければなりません。
できない部下こそ指導に意識や時間を取られてしまうことは否めませんが、適切に時間、意識を投下しなければ上位2割から生み出される8割の成果が損なわれることを意識しましょう。