権限責任一致の原則とは?
権限責任一致の原則とは、役割に与えられる権限の大きさは、責任と同じ量でなくてはいけないという原則で、組織設計の5原則の1つ。
権限と責任が一致しないと、どうなるのか?
100人集客するためには、広告費100万円が必要な場合を例に解説します。
100人の集客責任に対して、広告予算が30万円:権限<責任の場合
責任を果たすために十分な権限がないため、取り組む前から「あきらめ」が生まれます。また、結果が出た後には、自分の責任ではなく、権限がなかったためであるとの「責任逃れ」が発生します
100人の集客責任に対して、広告予算が1,000万円:権限>責任の場合
十分すぎる権限があるため、たとえば無駄な広告を作成する「無駄」使いをしたり、直接集客につながらないことに予算を使用することになる「無責任」な行動が発生します。
このように権限と責任の不一致は大きなデメリットがあります。
権限責任一致の原則のデメリットは?
与えられた権限の範囲でできることしか考えなくなるため、新しいチャレンジや発想が生まれにくくなります。また、権限は与えられて当然と考え、信頼を積み重ねるなどより多くの権限を獲得しようという意識が生まれにくくなります。
リーダーは、より高い目標を常に意識できる仕組みをつくること、必要に応じて柔軟に権限を付与すること、などで、このデメリットを避けなければいけません。