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どうする?燃え尽き管理職

「最近、仕事が終わっても疲れが取れず、やる気が出ない」「家族との時間が減って、家庭でもストレスが溜まる」、「部下の管理やプロジェクトの進行に追われ、自分の時間が全くない」――あなたの会社の管理職から、こんな声をよく耳にしませんか?

これらの悩みを抱える管理職は仕事に対する情熱、活力、熱意を失っている、燃え尽き症候群(バーンアウト)の兆候でしょう。

こんな対策してませんか?

管理職は重要な役割を果たしているため、なんとかこの症状は解決したいところです。しかしながら、実際には正しい解決策がとられていません。

「自己管理をちゃんとして」

管理職になると、相談できる相手、指導してくれる相手が少なくなります。相談したとしても、管理職なんだからと自己解決を期待されてしまいます。有能であったとしてもすでに症状が出ている本人に問題は解決できず、最終的には健康に深刻な影響を与えることになります。

 「部下にもっと仕事を割り振って」

多くの管理職がプレイングマネージャーとして大量の業務を抱え込んでいるため、業務量を減らすことは有効です。しかし、単純に減らすだけでは、他の従業員に負担がかかり、組織全体の効率、成果が悪化しかねません。結果として、他の従業員も同様のストレスに晒されます。

「とりあえず休暇を取ってリフレッシュしてきて」

最初のアプローチとしては間違っていないかもしれません。ただし、一時的な緩和策であり、根本的な問題を解決しません。休暇後に戻ってきた際、同じストレスや問題に直面することになります。

燃え尽き問題を根本から解決する2つの視点

管理職の燃え尽き問題を根本から解決するためには、JD-Rモデル(Job Demands-Resourcesモデル)と効果的なマネジメントコントロールシステムの2つの視点を持ちましょう

JD-Rモデルの視点

JD-Rモデルは、仕事の要求(Job Demands)と資源(Resources)のバランスを重視します。バランスの悪い状態、つまり仕事の要求が高く、資源が不足している場合、燃え尽きのリスクが増大します。一方で、バランスの良い状態ではワークエンゲージメントが向上します。このモデルに基づき、以下の対策を取るとよいでしょう。

仕事の要求の管理

業務量、時間に伴う肉体面、精神面の負担、プレッシャーが過度にならないように上司や人事が配慮することが大切です。とくに1on1ミーティングや360度評価など部下への配慮をこれまで以上に求められる中、人員が不足しているような場合は要注意です。

上司は管理職に仕事を要求する際に優先順位付けをすることが欠かせません。また、責任感の強い管理職ほど自分で抱え込む傾向にあります。上司や人事は、部下に適切な仕事を割り振るよう支援すると良いでしょう。

資源の強化

資源には仕事の資源と個人の資源があります。仕事の資源とは、仕事の裁量権や上司からのフィードバック、コーチング、評価など仕事をするうえで活用できる資源を指します。管理職が適切な評価や支援を受けることができる体制を整備しましょう。また、責任を果たすために必要な権限移譲を見直すことも大切です。

個人の資源は、自己効力感や楽観性など心の前向きなエネルギーである心理的資本を指します。コーチが管理職が部下に1on1ミーティングを実施している場合、ぜひ管理職もその上司と1on1ミーティングを行ってください。適切に行うことで、仕事の資源と個人の資源の両方を充実させることができます。

マネジメントコントロールシステムの視点

マネジメントコントロールシステムとは、組織目標や戦略実行に向けて計画、実行、評価、改善を継続的に行うための仕組みのことです。企業の内部、外部の環境変化に伴い、戦略が変更されるとマネジメントに求められる行動は変わります。この行動変化を管理職個人に押し付けるのではなく、仕組であるマネージメントコントロールシステムを見直すことが大切です。

見直しの際には、Simonsのレバーズ・オブ・コントロール(Levers of Control)を参考にするとよいでしょう。4つのレバー(システム)を調整し、組織全体のマネジメントを変更します。仕組みが構築されることで、管理職は変化に対応したマネジメントができるようになります。

信念システム
企業のビジョンやミッションを明確に伝え、従業員のモチベーションとエンゲージメントを高めます。

双方向型コントロールシステム
定期的なコミュニケーションを促進し、管理職が直面する課題や成功事例を共有します。

境界システム
明確なルールとガイドラインを設定し、従業員が遵守すべき基準を明確にします。

診断型コントロールシステム
いわゆる業績管理、目標管理です。業績指標を定期的にモニタリングし、問題を早期に発見する仕組みを整えます。

 

まとめ

管理職の燃え尽きを防ぐためには、短期的な対策ではなく、組織全体でマネジメントを見直すことが欠かせません。JD-Rモデルとマネジメントコントロールシステムの2つの視点でアプローチしましょう。管理職を支援し、組織全体のパフォーマンスを向上させることができます。企業が持続的に成功するためには、管理職の仕事と健康を支える環境を提供することが不可欠です。

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