OKRは「Objectives and Key Results」の略称で、「O:目的」と「KR:重要な結果指標」からなる目標管理手法です。Googleで開発され、facebook、Oracle、Twitter、など米国企業で多く採用されているほか、日本でもメルカリ、サンサンなどで採用されています。
「O:目的」を設定するポイントの一つが「魅力的」であることです。言い換えれば組織のメンバーが達成したいと思えるような魅力的なメッセージ性をもった目的を設定しなければいけません。
魅力的な「O:目的」を設定するうえで必要なポイントが3つあります。
簡潔にまとめられている
組織のメンバーが常に目的の達成を目指すことが求められるため、目的は印象と記憶に残る魅力的なものでなければいけません。そして、印象と記憶に残るためには、簡潔で覚えやすい、ポイントが絞られている必要があります。
長い内容では、残念ながら従業員の心に残すことはできません。
目的設定の検討段階では、視点を高くもち、現状にとらわれず、発想を広げて考える必要があります。広げた発想の中から、実際に「O:目的」として表現を収斂していかなければならないです。
余分な言葉を省き、要点が絞った上で簡潔な表現を心掛けましょう。
ストーリーがある
もし、リーダーが唐突にこれまでの経緯や会社の現状に関係のない目的を掲げたら、部下はどのように受け止めるでしょうか。
部下は自分たちが目指すべき目的とは感じず、リーダーの思い付き、気まぐれだと感じる可能性があります。そうなっては、目的を目指すパワーが出せないだけでなく、リーダーとの信頼関係にも悪い影響につながりかねません。
これまでの経緯、会社の現状、市場の展望などに根差した一連のストーリーの中で目的は語られなければなりません。そして、その目的は明るい未来を見通したものでなくてはなりません。
ストーリーを感じることで、部下は自分のこれまでの経験、今後の展望についても前向きにとらえることにつながります。
意義がある
企業にとって利益は大切ですが、利益だけが目的になってはいけません。
企業の持つ価値観に沿った意義のある高い目的に対して、従業員はやりがいを感じるのです。やりがいを感じることで、仕事に対するモチベーションを高め、生産性も高めることにつながります。
目的に意義を感じなければ、メンバーが全力で協力しあって達成しようとは考えません。そのため、リーダーは意義ある目的を設定する必要があります。
ビジョン、目的は進化していく
企業にとってビジョン、目的は大切なため、決める必要があります。OKRのように四半期ごとの目的から、企業の長期的なビジョン、目的ともに組織が全力で動くためには欠かせないため、リーダーが決める必要があります。
しかしながら、決めたことにこだわりすぎないことも大切です。目的に向かって近づいていくとよりシャープに見えてくる、もっと高みを目指したくなることや、場合によっては方向転換をすることもあります。
決めた目的を定期的に進捗管理することが欠かせません、トップであるリーダーは部下の進捗管理には厳しくても自分の進捗管理には甘い人も少なくありません。
ですので、全社のOKRを最初に定めて、全社に公開することでリーダー自身が全社の進捗管理をする体制を作っていきましょう。