組織の中でリーダー、メンバーお互いに信頼がない組織はどうなるでしょうか。
メンバーを信頼していないリーダーは、メンバーの一挙手一投足を監視し、厳格なルールや処罰でコントロールしようとするでしょう。そのような状況下ではメンバーはリーダーだけでなくメンバー同士も信頼することはできなくなり、内向きの仕事、派閥争いなど組織の成長につながらない仕事が増えていきます
では、「お互いに信頼しあえる組織」は、どのように築けばよいのでしょうか?
「信頼できない」の最低ラインを明確にする
信頼できない人を採用しない、信頼できない人には退出してもらう、ことが信頼しあえる組織を築くためには必要です。
しかしながら、「信頼できない人」をどうやって見極めるかは非常に難しいです。
そのため、「信頼できない」の最低ラインを明確にし、そのラインより外の人は組織内にいなくてよいことを明確にします。
例えば、阪神タイガースの選手は、ジャイアンツのユニフォームを着ることは許されません。たとえどんなすごい選手であってもです。
会社においても、これだけは許すことができない基準をルール化することが大切です。そのルールを会わない人は優秀であっても組織に入れないことが大事です。つまり、規律を採用時からしっかり明示し、守れない人はいらないとハッキリ言えるリーダーにならないといけません。
約束を守る
リーダーには朝令暮改タイプの人が多く、ビジネスの多くの側面では必要な素養だとも言えます。しかしながら社員との約束、特に雇用関係に結びつくような問題について、コロコロ意見を変えるようのリーダーは信頼されません。
また、理念経営を一番体現しなくてはいけないリーダーが、浮気心で目の前の利益に飛びつくような行動ばかりしていてもいけません。
ビジネスに限らず、約束を守らない人間は当然信頼されません。
接触回数を増やす
単純接触効果で言われる通り、接触回数を増やすことは好意の増加につながります。
社内においては、ただ単に接触回数を増やすだけではなく、仕事の進捗や悩みについて部下と打ち合わせをする回数を増やすことが有効です。特にリーダーになりたての段階は、リーダーも部下もお互いの情報をまだあまり知らない段階です。お互いの基本的な情報を知ったのちに、初めて信頼関係を築くステージに登れます。
ただ、組織が拡大した社長が一般社員と単純接触回数を増やすことは物理的に難しいです。トップにできることは、社内SNS、社内報などを通じて、社長との疑似での接触回数を増やすことも有効です。
透明性を確保する
隠し事が多くある関係でお互いに信頼関係を築くことはできません。
組織も同じで、会社全体が何をしているか知らない、隣の部署はよく分からないことをしている、などと思っていると心理関係は築けません。
極秘事項を除きできる限り透明性のある状態であれば、相互理解も深まり信頼関係が築かれます。