ドラッカーとは
「マネジメントの父」とも呼ばれるピーター・ドラッカー
経営、マネジメントに対して多大な業績を残しています。その教えは現在も引き継がれており、OKRも彼の提唱したMBO(Managemnt By Objectives)から発展してできています。
ドラッカーの教えをもとに、成長する組織について学んでいきます。
共通の目標について
組織の中の人間が果たすべき貢献は多様である。しかしそれらの貢献は、すべて共通の目標に向けられなければならない。あらゆる活動が同じ方向に向けられ、あらゆる貢献が隙間なく、摩擦なく、重複なく、大きな全体をつくりあげなければならない。
マネジメント〈中〉
かなり以前に見たTV番組で「綱引き」の企画がありました。
綱引き日本一の女性のチームとプロレスラーのチームで綱引きで対決をすると言うものです。
小柄な女性ぞろいのチームに対し、プロレスラーは身長180cm以上、体重100Kg以上の筋肉隆々の男性ぞろい。
しかしながら勝敗は、倍以上の体格、筋肉を持つ男性プロレスラーが敗れるという結果に終わりました。
一対一に勝負であれば、プロレスラーの圧勝でしょう。にもかかわらず、組織になると勝負は逆転したのです。
組織において個の力を高め仕事に取り組むことはもちろん大切です。ただ、それが共通の目標に向かわなければ組織の力は最大化しません。しかも、さらに「勝ちたい」という目標だけでは最大化することは叶いません。
綱引きで姿勢をそろえ、綱を引く方向、タイミングを合わすように、個人の仕事も同じ方向に向けること、そして力の減衰が起きるようなムダ、ムラ、ムリをなくすることが必要です。
冒頭のドラッカーの言葉はまさにそのことであり、組織の目標管理に不可欠だと述べています。
OKRは一貫性を組織にもたらす
この考え方はOKRにおいても重要視されるべきものです。
OKRは全社、部門、個人の各レベルでの設定され、それらの整合性がとられていることが必要です。つまり、全社のOKRに、各レベルのOKRが向いている状態が必要とされます。
また、OKRの運用中は組織全体に公開され、透明性が保たれているため、自分の仕事が共通の目標に向いているのか、全体に貢献しているのか、を把握することができます。
このようにして一貫性を持った組織は、個人の力を束ねて最大化することができるのです。