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「出世する人の英語」著者小林真美さんに聞く「これからのリーダーと英語」

英語についてはもちろん、仕事、マネジメントについても学びが多いと話題の「出世する人の英語(幻冬舎新書)」。今回は著者である小林真美氏にお話をお伺いいたしました。

外資系企業から英語を教える道に

奥田:本日はよろしくお願いいたします。小林さんはどんなお仕事をされているのですか?

小林:会社経営者や管理職をはじめとするビジネスパーソンの方を対象とした、英語の指導やコンサルティングを行っています。

奥田:英語の指導、コンサルティングなんですね。このお仕事を始める前は、どのようなお仕事をされていたのですか?

小林:外資系企業で長く働いていました。津田塾女子大学を卒業して、外資系の証券会社で5年ほど勤めたのち、ニューヨーク大学に留学しMBAを取得しました。

奥田:ニューヨーク大学への留学はどうして決意されたのですか?

小林:実は旅行で行ったニューヨークが気に入った軽い気持ちだったのですが、当時の上司に「行くのなら半端なことはするな」と助言いただいたことで、ニューヨーク大学を目指しなんとか入学できたんです。今から25年ほど前ですので、その上司は非常に進んだ考えの方で本当に感謝しています。

奥田:MBA取得後は何をされていたのですか?

小林:もともと財務の仕事がしたかったので、自動車メーカーのフォードの金融子会社に入社し、当時結婚していたのですがオーストラリアへの単身赴任もしました。その後、消費財メーカーのジョンソンと、医療メーカーのアルコンで財務部長を務めました。そして6年ほど前ですが、夫の海外転勤が決まったタイミングで、子供が海外に行ってみたいと言ったこと、ずっとワーキングマザーで働いてきたので子供と向き合いたいということもあって、会社勤めを辞めることにしました。

奥田:そのような経緯から、英語を教える仕事はどのように始めたのですか?

小林:知り合いから教えてほしいと言われたことがきっかけでした。もともと英語を仕事にしようという強い気持ちがあったわけではないんですよ。

「ペラペラ」幻想を負わずに、目的に応じて絞り込んで学ぶ

奥田:外資系企業や海外生活経験が豊富ですが、日本人の英語についてどのようなことをお感じですか?

小林:私は留学前に英語は一番勉強したのですが、それが25年くらい前なんです。そこからインターネット、アプリ、英会話スクールなど英語教育の環境は大きく変わっています。その割には日本人の英語のレベルは全然変わっていないと思うんです。
一方、グローバルの環境は大きく変わっていますよね。自分が留学していた当時と仕事をやめて海外生活したときに外から日本を見たときに、世界の中で日本が置いて行かれたような感覚がありました。
たかだか英語ができないくらいのことで日本が置いて行かれるようなことになるのは残念に思うんです。英語でつまずかなければ、グローバルで活躍できる日本人はもっといると思うんですね。そういった方へのメッセージを伝えたいという想いもあって、本を出すことにしたんです。

奥田:英語でつまずいている場合じゃないですね。たしかに英語が話せないコンプレックスのために、活躍を逃している人は多そうですね。

小林:英語がペラペラになろうと悩む必要はないんです。むしろ「ペラペラ」という幻想を追わずに、目的に応じて身につけるべき英語を絞り込むことが大切です。やはり本当に勝負すべきは仕事の中身なんです。仕事の中身に自信を持っていれば、あとは英語でどうコミュニケーションして伝えることができるか、ですよね。

部下に対するフィードバックで重要なこと

奥田:では、部下に対するコミュニケーションで、必要なフィードバックについてはどのようにお考えですか?

小林:フィードバックはアメリカ人でも苦手な人は多く、マネージャー昇進時にトレーニングを受けています。フィードバックで大切なことの一つは相手の文化、背景を知ることがあります。
例えばアメリカ人には褒めるという文化があります。そのためフィードバックでは、「サンドイッチ話法」が重要になります。ポジティブな褒め言葉から入り、改善点などネガティブな情報を伝え、最後にポジティブに褒める、感謝する言葉で絞める、という話法です。

奥田:相手の文化、背景によっては異なるのですか?

小林:ネガティブな話も含めどんな情報でもストレートにする国の人もいます。そういう方に褒めることを最初にすると、後半のネガティブな情報をしっかり受け止めないことがあります。フィードバックで上司部下間の認識がズレると、後で揉める材料になりかねません。
そのため、フィードバックでもう一つ大事なことは、頻繁に実施することです。上司と部下がこまめに話すことで、認識のズレを修正し、共有していくことが大切です。

奥田:フィードバックは頻度も大切ですね。フィードバックの頻度が仕事の改善や目標達成に大きく影響することが当社の調査でも分かっています。

小林:そうなんです。こまめに話すことが大切なんですが、英語に苦手意識がある日本人は億劫になってできなくなってしまうんです。部下の立場でも同じで、こまめに上司に相談したり、質問しないといけないですね。

奥田:上司と部下のお話をしていきましたが、リーダーについてはどのようにお考えですか?

グローバルで活躍するリーダー像とは

小林:これからのリーダーにはファシリテーターの役割が求めらると思っています。多様な働き方が出てきますし、色んなスキルを持った人が増えてくるので、それぞれの得意なところを引き出して、ある程度自由に働いてもらいつつ、チーム全体のパフォーマンスを上げていくことができるリーダーですね。そして、グローバルな環境においても活躍できるリーダーが日本から出てくるといいな、と思ってます。

奥田:まさに、リーダーは英語でつまずいている場合ではないですね。

小林:そうですね。部下が尊敬するリーダーは英語が話せることではないんですね。英語がそこまでペラペラでなくても、自分の良いところを理解して、伸ばしてくれるリーダーであれば尊敬され、活躍できるはずです。

奥田:それでは、最後にこの本をどんな人に読んでもらいたいか、メッセージをいただけますか?

小林:実は色んな方に読んでもらいたいんです。英語で仕事をするビジネスパーソンはもちろんですが、英語を使わない方にもお役に立つと思っています。というのも、「言わなくてもわかるだろう」が通用しない、など英語に限らず必要なこともたくさん書かせていただいています。
また、これからの仕事をする人にも読んでもらいたいです。これから就職する就活生、これから英語を学ぶ学生の方々のことです。TOEICやテストの点数ばかりを気にせず学ぶきっかけになれば嬉しいです。

 

(プロフィール)

小林 真美氏

津田塾大学学芸学部国際関係学科卒業。外資系証券会社を経てニューヨーク大学スターンスクール・オブ・ビジネスに留学してMBA取得。帰国後、フォード自動車の金融子会社に入社し、東京勤務を経てオーストラリアにあるアジア統括本部に財務マネージャーとして二年間勤務。その後、ジョンソン、日本アルコンで財務管理職を務め、外資系企業勤務は通算二二年に及ぶ。現在は会社経営者や管理職をはじめとするビジネスパーソンを対象に、ビジネス英語の個人指導や週末単発セミナー、企業研修などを行う。

 

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